環境経営

Environmental management

微量PCB混入について

微量PCB混入の可能性のある変圧器等についてお知らせ

2003年3月20日、弊社は経済産業省から「変圧器等への微量PCBの混入可能性に関する調査について」と題し、新たに微量PCBが検出された企業として、速やかに原因の解明に努めるとともに、関連ユーザーに対し遅滞なく情報提供するよう指示をうけました。
弊社では、JIS鉱油(新油)とPCB入り絶縁油は製造ラインを分離しており、また、使用したJIS鉱油(新油)も絶縁油メーカーからPCB不含証明書を入手しておりますので、出荷時点ではPCB混入の可能性はないと考えておりました。しかしながら、お客様からのご報告で、弊社の変圧器の一部で微量のPCBが検出されたことが判明しました。
弊社では、PCB検出の事例を(社)日本電機工業会を通じて経済産業省へ報告しております。
弊社では、この度のご指示を受け、PCB微量混入に係わる調査および原因究明に努めると共に弊社変圧器をご使用のお客様に対しまして、できるかぎり情報を提供する所存です。
なお、微量PCBの混入が確認された機器については、「電気事業法」、「PCB特別措置法」に基いて適切な処置が必要です。
また、PCB混入の可能性を完全には否定できないとされる機器につきましては、PCBを含有しないことが確認されるまでの間、適性に保管することが必要ですので、ご注意をお願いします。
当社としましては、今回の経済産業省及び環境省からの要請に基づき、ユーザーからの問い合せ窓口を次ぎのとおり設置するとともに、PCBが検出された場合等の速やかな原因究明並びに情報提供に努めてまいります。

PCB混入変圧器について

平成15年3月20日付経済産業省製造産業局長通達(平成15・03・19製局第12号)を受け、弊社では、過去の微量PCB検出事例に関する調査等を実施してきましたが、 平成15年11月21日に「変圧器等への微量PCBの混入可能性に関する調査」について、結果を経済産業省へ報告致しました。
以下に報告書の概要をお知らせします。なお、詳細については、添付調査報告書をご参照願います。

報告書の概要

微量PCB検出事例(OEM品含む)
平成15年7月末迄の検出事例は、調査台数355台中17台で約5%です。
検出事例は1980年以前において広く分布しています。
検出事例は、変圧器(15台)に加えて計器用変成器(2台)においても確認されています。

検出事例分布図

検出事例分布図

微量PCB混入の原因究明

(社)日本電機工業会(JEMA)に設置された「微量PCB検出変圧器等対策委員会」で弊社を含め26社で、機器メーカーにおける混入の可能性、 納入後の機器における混入の可能性、絶縁油への混入の可能性について調査を行いました。
その結果、PCBの製造・販売が全面的に禁止された1972年以前は、PCBの有害性について認識されていなかったため、その製造・使用が広くおこなわれており、絶縁油(新油、再生原料(元油))およびPCBを取り扱っていた過程において、再生油および新油にPCBが混入した可能性があります。その後も1990年までは、再生原料(元油)にはPCBが含まれていないものとして、再生利用されていたため、仮に再生原料にPCBが含まれていた場合、PCBの混入が拡大した可能性があります。

微量PCB混入範囲の特定

調査にあたり、混入の可能性、納入後の機器における混入の可能性、及び絶縁油への混入の可能性について検討しましたが、原因の究明および機器や製造年代の特定はできず、 「1989年以前に製造の電気絶縁油を使用した電気機器は、微量PCB 混入の可能性を否定できない」との結論となりました。

当社の見解

1989年以前に製造された機器

現時点で検出事例は1980年以前において分布していますが、今後ユーザーにおける設備廃却対象機器の製造年が新しいものに移行するにつれ、 微量PCB混入の範囲が広がる可能性は否定できないと考えます。

1990年以降に製造された機器

意図せず微量のPCBが混入した機器が存在する可能性があります。

出荷時点ではPCBが混入していないと判断しておりますが、出荷後に絶縁油の補充・交換などを実施した場合は混入の可能性を否定できません。PCB混入の可能性が完全に否定出来ない機器は、廃棄前には絶縁油のPCB分析を行ない、適切な処理をお願いします。

なお、出荷時に関する見解は以下の通りです。
1990年以降は、絶縁油メーカー及び弊社における絶縁油の管理強化(PCB不含証明書の提出義務付け、絶縁油試験成績書へのPCB不含明記等)が実行され、且つ、検出事例が無いことから、弊社の製品出荷時における微量PCBの混入はないものと判断します。

今後の対応について

今回の調査結果から原因究明と混入可能性の範囲を絞り込むことは困難と考えられることとから、絶縁油封入機器を廃却する際には、絶縁油のPCB分析を実施し混入の有無を確認いただく様、ユーザーへ推奨致します。
保守/メンテナンスを実施する際には、関係法令に則り、微量PCBの拡散防止に努めます。
今後とも絶縁油の品質管理を継続するとともに、既に設けている「お客様対応窓口」の継続のほか、HPを利用してお客様への個別対応、保守メンテナンス等に関する技術情報の提供に努めます。さらに、国の機関での微量PCB処理等に関する検討にも積極的に協力していきます。

変圧器等への微量PCBの混入可能性に関する調査について(平成15年11月21日)

  • 経緯
  • 調査について
  • 微量PCB検出事例
  • 検出事例結果の分類(自主調査およびユーザーからの入手データ)
  • 微量PCB混入原因の調査
  • 微量PCB混入の可能性
  • まとめと今後の課題

※内容が表示されない場合はファイルに保存してからご覧下さい。

お客様対応窓口

経営企画部

E-mail:
KTSB-pcb@kitashiba.co.jp

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